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上原輝男記念会 上原先生著書からの語録

「上原輝男記念会 上原先生語録集」では元玉川大学教授、上原輝男(文学博士 専攻 心意伝承学)の語録を紹介しています。 非常に多岐に渡っていますが、先生が生涯をかけて探求された、この風土、歴史、文化に根付いた<日本人>ということですべては繋がっています。 多様な価値観によってふだんの生活も国際社会での関りも難しさをます現代社会において、先生の語録は大きなヒントになると考えています。

「絵」⑤ ツイッター043補足

(ツイッター043の続きです)
子どもが描く富士山の絵は不思議と日本画風になるんだよ。つまり立体的にならないんだ。絵は絵なんだよ。顔を描いた時に陰影をつけるのなんか「きたなくなる」という発想だったから日本人はやらなかったんだよ。
 克明に記録したかったら写真を撮ればいいんだよ。 (平成6年5月例会)
#上原語録 #図工 #絵 #初等教育
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「絵」④ ツイッター042補足

(ツイッター042の続きです)
まあ、それぞれいろいろ描く。画材がでる。これは先天的というところを見つけなければだめだと思う。 ・・・いきなり描く子、色を端から描く子もいる。線から描く子もいる。
 本当にそれぞれ神性と野生が出る。面白かった。絵はあれができるから楽しいね。作文にもあれができないかと思う。 平成7年合宿)#上原語録 #絵 #図工 #初等教育

「馬」⑥ ツイッター038補足

平成6年 新潟県での夏合宿で行った「三つのことば合わせ」研究授業後の発言です。
*授業の指導案・授業記録はこちらで閲覧できます。  http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/ja/journal/JidouGengoSeitaiKenkyu/--/15/article/45179
いやあ、本当に嬉しかったよ。『鏡と馬と人形』とくっつけるなんてびっくりしたね。特に僕は今『馬』を問題にしてるから。
・・・だって日本人の馬はあれなんだもん。・・・馬がなぜ神格を持つか、っていうのは『鏡の中に入り得る』からなんだよ。日本の馬は神様が乗ってるからなんだ。・・・ああいうくっつけ方ができるのは馬が神格を持つから。その神格の象徴が人形で、そういうものを人間にどう置き換えてくるかっていうのは鏡を通して訴えてくる。だから今でも合格祈願を絵馬に書き込むんだよ。そして神様に差し出すんだよ。イメージの証拠品ですよ、あの絵馬っていうのは。

 『夕日』と『馬』とを重ねるっていうのはやっぱりいいよ。うーん、日本人的イメージだよ。しかもトンネルの中でしょ。『鏡と馬と人形』とおんなじ感触じゃないかな・・・。       (平成六年合宿)

「馬」⑤ ツイッター037補足

馬を手放したから日本人のイメージが正常に動かなくなったのかもしれない。かつては馬によって『私はどこへ連れて行ってもらえるのだろう。』と考えていた。(平成七年忘年会) 

(平成7年 夏合宿にて 「神が我々の運命を牛耳っている」という話題から)
 そうです。そして早くそれを知りたいってするのが世の中の人間なんですよね。少しでも早く予知できればっていう。そのために、予知能力の高い『馬』なんかを飼う。 

機動力を発揮させる為に馬を牛を、って考えている訳じゃないんだよ。

我々に教えてくれる、ってことで飼っているんでしょうね。

「馬」④ ツイッター036補足

馬は我々のかわりを全部つとめてくれる・・・イメージを全部、馬がしいてくれる・・・

平成7年 岩手合宿で出会った馬のおじいさんのお話し、続きです。

つい最近まで、水沢の競馬場で走っていたっていうサラブレッドがいてね、白馬でね、その子どもがいるんだよ。おもちゃみたいなこんな子馬だけれども、サラブレッドっていうのはきれだね。・・・

それで、片一方には南部駒がいるんだよ。それも白馬なんだけれども、かわらげって言ったね。それで、そのおじいさんすごいんだよ。蒙古に行ってたって。馬のために馬を見に。

 でも、馬ってどうしてああも西洋東洋を問わずどうしてあんなやさしい目をしているの。おじいさんがいいからだと思うけれど。で、おじいさん日く、どさんこの馬は、これはもう比べようがありませんよって、放牧させるんだって、裏山で、そしたら、裏の山に上がる時なんか、坂になってるんだけれども、絶対にどさんこだって。坂道下る時もどさんこだって。

もう何しろね、平地を走らせたらね、うさぎとかめの話じゃないけれど、どさんこは後ろからポコポコついてくるそのかわり距離が長くなつたら、前のやつはもうばててきて、そして、さらに長くなったら、もうどさんこの方が絶対に前に行く。そして、地面がこうなってきたら、絶対によう歩かんて、競走馬なんてのはね。それに、坂道下る時にはね、足折っちまうって。ところがどさんこは折ったりしないって。おしりつけちゃうんだって。                   

きのう見た馬の方がよっぽどイメージが豊かだよ。

N・S 素直さが神に通じるんですね。

そうですよ。どうして昨日の馬の批評があまりでないなと思って僕は寂しく思っていたんだけどみんな感動が深すぎたから、出てこないんだろうと思っていたんだけれど。

馬はあれだろ、やっぱり素直なんですよ。それは思うよ。人間は長い間、馬と生活してきたんだから、あの素直さに打たれたんだと思うよ。
秋田には『どんな飢餓でも馬だけは手放すな。』という言葉がある。エサのある所に引っ張ってくれるというんだ。

・・・『世界定め』は馬がしてくれた、ともいえる。
                
そのおじいさんに言ったんだよ。「『人間が馬を駆使していると考えちゃいけない。馬がいたから人間がいたんだ。』そう考えたらわからない事がたくさんわかるようになってきましたよ。」と言ったらおじいさん喜んでいたよ。・・・
(平成七年合宿) 

プロフィール

HN:
上原輝男記念会
性別:
非公開
自己紹介:
本会は、上原輝男の功績を顕彰し、民俗学・国語教育学の発展に寄与する研究と交流を目的として設立されました。

ここでは上原先生が探求された事柄を、広く一般の方々にも知って頂くために、先生のあらゆる分野の語録を紹介しています。

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