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上原輝男記念会 上原先生著書からの語録

「上原輝男記念会 上原先生語録集」では元玉川大学教授、上原輝男(文学博士 専攻 心意伝承学)の語録を紹介しています。 非常に多岐に渡っていますが、先生が生涯をかけて探求された、この風土、歴史、文化に根付いた<日本人>ということですべては繋がっています。 多様な価値観によってふだんの生活も国際社会での関りも難しさをます現代社会において、先生の語録は大きなヒントになると考えています。

「正月」という年中行事

雑誌 「児童の言語生態研究 18 号」(2018-10-27 発行)に掲載の上原輝男先生の文章から、正月に関する部分の抜粋です。
→『古来「年中行事」という、子ども会活動の意味を求めて : 自然が
織りなす風土の移り変わりの中に、人間の感覚を一体化させる営み 』 上原輝男
file:///C:/Users/miyata/Downloads/Jidou-no-GengoSeitaiKenkyu_18_29.pdf

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まず「春」が「はる」であるのは、「正月」行事を行なうことによって、張る、晴 (れ)る等というように、内部生命力を実感 するのであった。丸いお餅を食べることによって、おなかの持ちをよくしようとしたのも、一つの証明法であったかもしれないし、 白い重ね餅を鏡餅というのも、神にお供えする意味の前に、純白の玉(魂)を視覚的にも 直観したのであろう。

なぜ、一月を正月というのか。このことも正しく指導されたい。神 が来臨している真正の月であるからである。 一年の計は元旦にありとか、一年の幸福を保証してもらいに初詣すると考えるのも、まちがいとは言えないが、それは、人間御都合による神扱いとなってしまう。神が主体で、人が客体として、人が演出されているのである。
故に正月であった。神が来臨している真正の月の謂である。

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上原先生の 正月 に関するさらに具体的な発言は、こちらでも更新して紹介しています

*ワニワニ学級へようこそ
http://www2.plala.or.jp/WANIWANI/index.html

*たぬきの館 現代にいきる上原輝男
除夜の鐘の意義と正月の意味
https://ameblo.jp/tanukidayo/entry-12880916631.html
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プロフィール

HN:
上原輝男記念会
性別:
非公開
自己紹介:
本会は、上原輝男の功績を顕彰し、民俗学・国語教育学の発展に寄与する研究と交流を目的として設立されました。

ここでは上原先生が探求された事柄を、広く一般の方々にも知って頂くために、先生のあらゆる分野の語録を紹介しています。

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