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上原輝男記念会 上原先生著書からの語録

「上原輝男記念会 上原先生語録集」では元玉川大学教授、上原輝男(文学博士 専攻 心意伝承学)の語録を紹介しています。 非常に多岐に渡っていますが、先生が生涯をかけて探求された、この風土、歴史、文化に根付いた<日本人>ということですべては繋がっています。 多様な価値観によってふだんの生活も国際社会での関りも難しさをます現代社会において、先生の語録は大きなヒントになると考えています。

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「お稽古」ツイッター047補足

柔道も『道』を失っている。スポーツとなっているだけ。
「道」なのだから『お稽古』は続けないとダメですよ。
だから「習字のお稽古」なんかでも、続けているうちに「目の向け方」が変わると『道』に入ったと言える。
親はやらせてみるなら徹底的にさせるべきだよ。ただ『道』としてはどれも共通しているんだから二つも三つもやらせる事はないんですよ。一つで『道』を見つけていけばいいんです。
(平成二年六月例会)

*教育全体に通じる発想です。
本来の目的は「人間としての生きる姿勢」に帰着させるためにあったはずの各教科・領域だったはずなのに、それが忘れられています。だから受験にでねい教科は軽視するとか、見方・考え方の指導は軽視して、とにかく解き方を暗記させるとかいうことが横行しています。
「理系」「文系」を早期に分けるという発想もおかしなことで、本来は「人間としてどちらの素養も必要」だからカリキュラムに盛り込まれていたハズなのに・・・まさに本末転倒の発想です。

先生は「教材はあくまでも教材。目的ではないはずなのに、今の教育は 教材教える ではなくて 教材 教える になってしまっている」とよく批判されていました。
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「絵」⑤ ツイッター043補足

(ツイッター043の続きです)
子どもが描く富士山の絵は不思議と日本画風になるんだよ。つまり立体的にならないんだ。絵は絵なんだよ。顔を描いた時に陰影をつけるのなんか「きたなくなる」という発想だったから日本人はやらなかったんだよ。
 克明に記録したかったら写真を撮ればいいんだよ。 (平成6年5月例会)
#上原語録 #図工 #絵 #初等教育

「絵」④ ツイッター042補足

(ツイッター042の続きです)
まあ、それぞれいろいろ描く。画材がでる。これは先天的というところを見つけなければだめだと思う。 ・・・いきなり描く子、色を端から描く子もいる。線から描く子もいる。
 本当にそれぞれ神性と野生が出る。面白かった。絵はあれができるから楽しいね。作文にもあれができないかと思う。 平成7年合宿)#上原語録 #絵 #図工 #初等教育

「馬」⑥ ツイッター038補足

平成6年 新潟県での夏合宿で行った「三つのことば合わせ」研究授業後の発言です。
*授業の指導案・授業記録はこちらで閲覧できます。  http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/ja/journal/JidouGengoSeitaiKenkyu/--/15/article/45179
いやあ、本当に嬉しかったよ。『鏡と馬と人形』とくっつけるなんてびっくりしたね。特に僕は今『馬』を問題にしてるから。
・・・だって日本人の馬はあれなんだもん。・・・馬がなぜ神格を持つか、っていうのは『鏡の中に入り得る』からなんだよ。日本の馬は神様が乗ってるからなんだ。・・・ああいうくっつけ方ができるのは馬が神格を持つから。その神格の象徴が人形で、そういうものを人間にどう置き換えてくるかっていうのは鏡を通して訴えてくる。だから今でも合格祈願を絵馬に書き込むんだよ。そして神様に差し出すんだよ。イメージの証拠品ですよ、あの絵馬っていうのは。

 『夕日』と『馬』とを重ねるっていうのはやっぱりいいよ。うーん、日本人的イメージだよ。しかもトンネルの中でしょ。『鏡と馬と人形』とおんなじ感触じゃないかな・・・。       (平成六年合宿)

「馬」⑤ ツイッター037補足

馬を手放したから日本人のイメージが正常に動かなくなったのかもしれない。かつては馬によって『私はどこへ連れて行ってもらえるのだろう。』と考えていた。(平成七年忘年会) 

(平成7年 夏合宿にて 「神が我々の運命を牛耳っている」という話題から)
 そうです。そして早くそれを知りたいってするのが世の中の人間なんですよね。少しでも早く予知できればっていう。そのために、予知能力の高い『馬』なんかを飼う。 

機動力を発揮させる為に馬を牛を、って考えている訳じゃないんだよ。

我々に教えてくれる、ってことで飼っているんでしょうね。

プロフィール

HN:
上原輝男記念会
性別:
非公開
自己紹介:
本会は、上原輝男の功績を顕彰し、民俗学・国語教育学の発展に寄与する研究と交流を目的として設立されました。

ここでは上原先生が探求された事柄を、広く一般の方々にも知って頂くために、先生のあらゆる分野の語録を紹介しています。

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