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上原輝男記念会 上原先生著書からの語録

「上原輝男記念会 上原先生語録集」では元玉川大学教授、上原輝男(文学博士 専攻 心意伝承学)の語録を紹介しています。 非常に多岐に渡っていますが、先生が生涯をかけて探求された、この風土、歴史、文化に根付いた<日本人>ということですべては繋がっています。 多様な価値観によってふだんの生活も国際社会での関りも難しさをます現代社会において、先生の語録は大きなヒントになると考えています。

「頑張る」 ツイッター 049補足

どうしてあんなに日本人は頑張ろう、頑張ろうというんだろうと思う。何かあると、頑張ろうとやる。ところが私たちが子供の時分には、頑張ろうなんて言葉はあまり聞いたことがない。頑張るということは醜いことだ(関西では「我滅(ガメツ)い」という意味で)という気持ちが、どこかにあったような気がする。ところが、いまは老いも若きも男も女も「頑張ろう」という。
「頑張る」というのは「我を言い立てる」ということで、そんないい言葉だと思われたり、すばらしい言葉であるわけはなかった。だから先の「我滅い」と同義語になるのであろう。
(かぶき十話 P,11)

→(編集者)ネット上で 「がんばれ!」と言うだけでは動けない子どもにかける言葉 http://benesse.jp/kosodate/201807/20180710-1.html というのを特集しているサイトをみかけたので、先生の発現も掲載した次第です。
 ネットで「頑張れ」等々の言葉を検索すると、マイナス面を紹介しているサイトが結構でてきます。
 私自身(編者)もそうでしたが、「頑張れ」と言われて前向きになれる人間に対してはいいのかもしれませんが、逆に自己否定になってしまう人間も少なくないということは是非知って欲しいものです。
 特に「競争原理」「成果主義」の世の中は要注意。

 仮に結果を求めて頑張れと言われて、必死に結果を出せた人間でも、それを出し続けることを要求されると、ある時点で突然破綻がきます。
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「おしゃべり」ツイッター048補足

「申し上げます」と断ってからでないと言えない時代があった。その名残りが電話の「モシモシ」だよ。
あれは元々は「申す、申す」だったんだ。
ただ『叫ぶ』『わめく』は簡単だよ。
(平成五年新年会)

「お稽古」ツイッター047補足

柔道も『道』を失っている。スポーツとなっているだけ。
「道」なのだから『お稽古』は続けないとダメですよ。
だから「習字のお稽古」なんかでも、続けているうちに「目の向け方」が変わると『道』に入ったと言える。
親はやらせてみるなら徹底的にさせるべきだよ。ただ『道』としてはどれも共通しているんだから二つも三つもやらせる事はないんですよ。一つで『道』を見つけていけばいいんです。
(平成二年六月例会)

*教育全体に通じる発想です。
本来の目的は「人間としての生きる姿勢」に帰着させるためにあったはずの各教科・領域だったはずなのに、それが忘れられています。だから受験にでねい教科は軽視するとか、見方・考え方の指導は軽視して、とにかく解き方を暗記させるとかいうことが横行しています。
「理系」「文系」を早期に分けるという発想もおかしなことで、本来は「人間としてどちらの素養も必要」だからカリキュラムに盛り込まれていたハズなのに・・・まさに本末転倒の発想です。

先生は「教材はあくまでも教材。目的ではないはずなのに、今の教育は 教材教える ではなくて 教材 教える になってしまっている」とよく批判されていました。

「絵」⑤ ツイッター043補足

(ツイッター043の続きです)
子どもが描く富士山の絵は不思議と日本画風になるんだよ。つまり立体的にならないんだ。絵は絵なんだよ。顔を描いた時に陰影をつけるのなんか「きたなくなる」という発想だったから日本人はやらなかったんだよ。
 克明に記録したかったら写真を撮ればいいんだよ。 (平成6年5月例会)
#上原語録 #図工 #絵 #初等教育

「絵」④ ツイッター042補足

(ツイッター042の続きです)
まあ、それぞれいろいろ描く。画材がでる。これは先天的というところを見つけなければだめだと思う。 ・・・いきなり描く子、色を端から描く子もいる。線から描く子もいる。
 本当にそれぞれ神性と野生が出る。面白かった。絵はあれができるから楽しいね。作文にもあれができないかと思う。 平成7年合宿)#上原語録 #絵 #図工 #初等教育

プロフィール

HN:
上原輝男記念会
性別:
非公開
自己紹介:
本会は、上原輝男の功績を顕彰し、民俗学・国語教育学の発展に寄与する研究と交流を目的として設立されました。

ここでは上原先生が探求された事柄を、広く一般の方々にも知って頂くために、先生のあらゆる分野の語録を紹介しています。

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