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上原輝男記念会 上原先生著書からの語録

「上原輝男記念会 上原先生語録集」では元玉川大学教授、上原輝男(文学博士 専攻 心意伝承学)の語録を紹介しています。 非常に多岐に渡っていますが、先生が生涯をかけて探求された、この風土、歴史、文化に根付いた<日本人>ということですべては繋がっています。 多様な価値観によってふだんの生活も国際社会での関りも難しさをます現代社会において、先生の語録は大きなヒントになると考えています。

感情教育論 目次

「感情教育論」(上原輝男著 学陽書房 昭和58年初版)の目次です。

「感情についての国語教育」というと物語文の中での登場人物たちの「喜怒哀楽」を読み取っていくこと、と思われがちですが、もっと「人間の根底」と関わる位置づけです。

この目次だけでも一般の「感情教育」とは違った切り口であることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

*「より幼い頃からの英語教育」が叫ばれ、指導要領がその方向で改定されていますが、そういった事に関しての危険性について、特に第4章の内容は大切な示唆がされていると思います。

☆感情教育論 (昭和58年 初版)
第1章 感情教育論   1
1 人間発言の動機   3

2 母国語学習指導の支柱″構え″の提唱   15
   一 ことばと精神発達   15
   二 ”読み”とは     17
   三 ”児童の発達過程がわかる”ということ  20
   四 ”構え”の導入    22
   五 感情表現と構えの符合 26
   六 構えと個人差     29
 
3 人間接触の音声 31
   一 言い方の変化と心性の見分け  31
   二 ことばは心の共鳴としての音声 33
   三 生きた感覚・感情の音声化   34
   四 理解は頭脳に音声還元することから成立  40

4 言語機能と感情現象との離反と接触   44
   一 「うそ」と感情表現     44
   二 つじつまと感情現象     47
   三 ことばの虚の面を取り入れる 50

5 言語運用能力と言語操作性       54
  一 子どもの言語運用能力     54
  二 言語運用能力と外言・内言   56
  三 音声化することが記憶     61
  四 言語操作性とは        63

6 心意伝承としての国語         66
   一 ”三つ児の魂百まで”      66
   二 情と実の間           70 
   三 ”人間が世俗化する”ということ 72
   四 世俗に生きる          74


第2章 子どもの言語生態研究    79
″こんにちは″―童心            81
″泣かないから―それで許してあげるんだ”  89
″気になる、気にする″           99
″どうも、やっぱり、どうせ”        108
″まさか″の建設              116
  一 感覚の顔       116
  二 笑うことのむずかしさ 125
物思い物言うことの発達           133
  一 鼻血がなんでえ!   133
  二 小学生の物思う思い方 137
  三 小学生の物言う言い方 145


第3章 言語と親心        149
″子どもの喧嘩に親が出られない″       151
  一 ”子どもの喧嘩に親が出る”    151
  二 ”おぼえていろ”と”ざまあみろ” 155
  三 喧嘩という行動伝承        163
″われら″の親心-学校国語教科書の偏向    170
    

第4章 母国語・日本語・人間   185
ことばを生き継ぐ―南米移住者子弟の日本語調査 187
  一 ことばは運命を持っている     187
  二 移住という運命的受難       189
  三 ことばの伝承・存続・断絶     191
  四 どうして日本語やるの       194
  五 どうして西語やるの        200
  六 言語混血             206
  

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感情教育論 について

先ほどツイッターの方に「感情教育論」「続 感情教育論」から抜粋した「上原語録」を載せました。「続」の方は先生の没後です。
「感情教育論」   上原輝男著 学陽書房 昭和58年初版
「続 感情教育論」 上原輝男著 児童の言語生態研究会 発行 平成23年

近いうちにそれぞれの目次を紹介する予定です。

平成30年1月 月例会のご案内

日時 2018年1月21日(日) 13:00-17:00
場所 町田市民文学館 ことばらんど
   (JR・小田急町田駅より徒歩10分)
内容 10月の「50周年イベント」にむけて
   「児言態」と「第三項論」との接点について 他

お問合せ/お申込み
児童の言語生態研究編集部
 takemura@s8.dion.ne.jp

上原輝男・児言態 出版物一覧

*上原輝男著作*
『小学校の国語かくあるべき 現代国語教育の盲点と批判』 1968年 学芸図書 

『芸談の研究ー心意伝承考』1972年、早稲田大学出版部

『はなぢがナンでぇー子どものことばの記録』1981年、童心社

『感情教育論ー子どもの言語生態研究』1983年、学陽書房

『小学校国語教材研究序説』1986年、学芸図書

『心意伝承の研究ー芸能篇』1987年、桜楓社

『忘れ水物語ーある被爆者の記憶』1989年、主婦の友社

いのちの教育を再び―基層教育学試論集』1993年、明治図書出版

日本人の心をほどく かぶき十話―「風流」の「情念」と「行動」』1995年、オリジン社 

『曽我の雨・牛若の衣裳ー心意伝承の残像』2006年、主婦の友社


*児童の言語生態研究会著作*

小学校 国語の授業はこうする
  ―児童の言語生態研究会 精選指導案と授業記録〈感情・思考・構え編
〉』1991年、学芸図書

小学校国語の授業はこうする 2(用具言語編)―児童の言語生態研究会精選指導案と授業記録』1998年、学芸図書


*雑誌『児童の言語生態研究』特集一覧*

1号「子どもの連想と仮想と」1968年
2号「子どもは『場』をどう捉えているか」1968年
3号「国語の力とは何か」1969年
4号「子どもにとって書くということ」1971年
5号「子どもにとって『うそ』とは何か」1972年
6号「ことばをあやつる意識と力」1973年
7号「子どもの感情の発達とことば」1975年
8号「子どもの構えの変革とことば」1977年
9号「用具言語としての言語学習のあり方」1978年
10号「音声言語教育の方法を探る」1980年
11号「子どものけんか」1982年
12号「子どものなまいき」1985年
13号「子どもの泣き」1988年
14号「あの子にこの子 子どもの個性への接近」1990年
15号「子供にとっての時間と空間ー上原輝男先生追悼号」1996年
16号「子供の神性と野性」2004年
17号「児童の言語生態研究とは何か」2009年


※雑誌のバックナンバーについては、下記までお問い合わせください。
 takemura@s8.dion.ne.jp

『児童の言語生態研究』投稿規定

本誌は、幼稚園・小学校の現場人でつくる雑誌ですから、幼・小の先生方ならどなたでも投稿することができます。
 現場でのご報告・ご研究をお寄せください。
 
 (但し、子ども中心のものであるのが本誌の特徴で、採否は編集部にお任せ願います。)
 

 投稿規定は、以下の通りです。

1.原稿は、未発表のものに限ります。
  (但し、口頭発表、プリントの場合はこの限りではありません。)

2.原稿(注・図表等を含める)は、400字詰め原稿用紙25枚以内とします。
 

3.原稿の表紙に、タイトル、氏名(ふりがな)、勤務先、連絡先(郵便番号、住所、電話番号、メールアドレス)を書いてください。

4.原稿は3部(コピー可)提出してください。

5.原稿は、下記の宛先に送付してください。

〒215-0014
神奈川県川崎市麻生区白山5-1-7-901
児童の言語生態研究編集部 武村昌於


プロフィール

HN:
上原輝男記念会
性別:
非公開
自己紹介:
本会は、上原輝男の功績を顕彰し、民俗学・国語教育学の発展に寄与する研究と交流を目的として設立されました。

ここでは上原先生が探求された事柄を、広く一般の方々にも知って頂くために、先生のあらゆる分野の語録を紹介しています。

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