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上原輝男記念会 上原先生著書からの語録

「上原輝男記念会 上原先生語録集」では元玉川大学教授、上原輝男(文学博士 専攻 心意伝承学)の語録を紹介しています。 非常に多岐に渡っていますが、先生が生涯をかけて探求された、この風土、歴史、文化に根付いた<日本人>ということですべては繋がっています。 多様な価値観によってふだんの生活も国際社会での関りも難しさをます現代社会において、先生の語録は大きなヒントになると考えています。

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上原輝男先生とウルトラマン ツイッター補足①

ウルトラマンの作者として知られる金城哲夫氏は高校時代・大学時代の上原先生の教え子です。特撮の神様と言われていた「円谷英二氏」に彼を紹介したのも上原先生でした。
(上原先生と円谷英二監督は知り合いというだけではなく、映像の仕事でもつながりがあったようです)

ウルトラマンの発想の原点は金城氏が高校の授業の中で上原先生から「まれびと論」を「沖縄の神の信仰」と関連付けて説かれたことにあると言われています。

「まれびと論」とは上原先生が従事していた「折口信夫先生」が提唱されたものですが、ごく簡単にいうと、海の向こうの神の国から神が「まれびと」(来訪神)としてやってきて、その土地に祝福をもたらせて再び帰っていく・・・・というものです。
この「帰っていく」というのが大事なポイントです。

「お正月」「お盆」「なまはげ」などが代表的なことですが、これが日本人の意識のベースに今でも残っている名残がキリスト生誕の部分よりも「サンタクロース」がクローズアップされている「クリスマス」の受け入れ方にも色濃く出ているといえるでしょう。

ウルトラマンの主題歌「光の国から僕らのために 来たぞ 我らのウルトラマン」に「まれびと信仰」とのかかわりが端的にあらわれています。だから3分間で去っていかなければならないという設定にもなっています。(「水戸黄門」などもこの型ですよね)

(「まれびと」に関しては稿を改めて書きたいと思います。)

金城哲夫氏の生涯(その中での上原先生との関り)については
「ウルトラマン昇天 M78星雲は沖縄の彼方」(山田輝子著 朝日新聞社 1992年)
・・・後に朝日文庫として「ウルトラマンを創った男」として再販。

また子ども番組の脚本家の大御所である上原正三氏が書かれた
「ウルトラマン島唄」(上原正三)筑摩書房 (1999/10)にも先生との関りが詳しくあります。

共に現在は品切れ・絶版のようなのが残念なのですが・・・・


ネットで「金城哲夫」と検索すると、概略や、ウルトラマンやウルトラセブンの中に「金城さんや沖縄方言」「民俗学」、さらには「沖縄問題」がどのように反映していたか、などについても解説されているサイトが結構あります。


ニコニコ大百科 http://dic.nicovideo.jp/a/%E9%87%91%E5%9F%8E%E5%93%B2%E5%A4%AB
ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%9F%8E%E5%93%B2%E5%A4%AB


このブログでも今後また何度かに分けて触れていきたいと思います。

☆編集者 余談
平成4年、私のクラスで児言態の研究授業が行わることになった時、事前に子ども達に上原先生の紹介をしたのですが、ウルトラマンや金城哲夫さんのことも話しました。
ウルトラマンの生みの親である金城哲夫さんの恩師ということから子ども達は
「それなら上原先生っていうのは ウルトラの父のお父さんみだいだから ウルトラのおじいちゃん なんだね!」と大騒ぎ。

先生がやってくる日を「ウルトラのおじいちゃんが僕らの教室に来るんだ」と心待ちにしていました。まさに「まれびと」(来訪神)でした。
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プロフィール

HN:
上原輝男記念会
性別:
非公開
自己紹介:
本会は、上原輝男の功績を顕彰し、民俗学・国語教育学の発展に寄与する研究と交流を目的として設立されました。

ここでは上原先生が探求された事柄を、広く一般の方々にも知って頂くために、先生のあらゆる分野の語録を紹介しています。

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